↑ズイショ↓

ズイショさんのブログはズイショさんの人生のズイショで綴られます!

幽霊に出会ったその日から幽霊がすべてを支配する

生後5日の女児を包丁で… 「子育ての自信なかった」殺害容疑で母親逮捕 - MSN産経ニュース

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/131106/crm13110618340026-n1.htm

読みました。

このような性質の事件を目にした時に自分に言えることというのは驚くほど少なく、片手で足りるかなと緩く握った拳をじっと眺めていたがついぞ指は一本も上がらなかった。

そういうわけでいつもどおり全然関係ない話をします。

今日たまたま妻との世間話のなかで幽霊や祟りなどといったオカルトにまつわる話題があった。とある知人がある日を境に怪現象に怯えるようになってうんたらというそれ自体は在り来たりな話だったのだが、自分が当事者だったらと考えるとなかなか退っ引きならない話であるなと思い、何だか空寒い気分になった。

今、自分が幽霊を信じていようと信じていまいとどころか、この世に実のところ幽霊が存在していようと存在していなかろうと、もし私がその幽霊の存在を「実感」してしまったその瞬間、きっと私の生活も思考も何もかもはその知人と同様に幽霊が中心となってしまうのだろう。支配されてしまうのだろう。昨日までのおばけなんかないさの気分なんぞどこ吹く風で、たった一度の実感が私の視界を一変させ私の注意のリソース分配をよっぽどめちゃめちゃにしてくれるのだろう。

そこらへんは幽霊も不安も理屈は一緒なのだろうと思う。僕が今持っている自殺しない気分が明日何事かによって忽ちに気のせいにされない保証はどこにもない。それに対する解決策もない。ただ死にたい気分の足音が聞こえやしないかとびくびくと怯えながら、もしかするとそれに抗う切欠になるやもしれぬ細々とした些細な良い「実感」を、日々の生活の中で拾い集めるのみだ。